車を運転していました。前方に信号機のない横断歩道が見えました。端に、わたしと同じくらいの年齢の男性が立っていました。手前で車を止めると、男性はお辞儀をしながら渡り始めました。お辞儀が終わると顔をわたしの方に向け、歩きながら「ありがとうございます」と言って渡っていきました。お辞儀をされることはよくありますが、「ありがとう」を言われたのは初めてです。
きょう、近くの団地の歩道を歩いていると、路地から広い通りに出ようとしていた車が止まってくれました。お辞儀をして歩きだし、車の前を通り過ぎる直前、ふと思い出して「ありがとうございます」と言ってみました。運転されていた方の顔が、パっと笑顔になるのが見えました。
(としひさ)