庇護と干渉

としひさより

法務省保護局が発行した冊子に、
【思春期になると、おとな社会から受けてきた庇護(少年から見れば干渉)を脱却し、自由に振舞いたいという気持ちが高まる】
と書かれていました。
この、おとなから見れば庇護、少年から見れば干渉には、思い当たることがあります。

ある日、保護観察所から、わたしが担当している保護観察中の少年に、呼出通知が届いたことがありました。通知には日時が指定されています。事情により日時を変更したい場合は、本人が保護観察所に事前連絡しなければなりません。少年は新しい職場で働き始めたばかりです。
わたしは、指定された日に、少年が仕事を休めるか心配になりました。保護観察所までの交通手段も気になりました。わたしが手助けできることを、あれこれ少年に提案しました。少年はあまりいい顔をしません。『 干渉 』と感じたのだと思います。

親になりたての頃、『親という字は、木の上に立って見ると書く』と、叔父に教えてもらいました。『子どもが転ばないよう、親が先に杖(つえ)を突くな』とも言われました。保護司としても、大事な心得として、気を付けなければならない事だと思います。
(としひさ)

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