先日、中学2年生の女の子が、いじめが原因で自殺未遂を図るという痛ましい事件が報道されました。
自分の子どもや孫がいじめに遭っていないか、将来の自分の子どもや孫がいじめに遭わないか・・・考える自分の心も苦しくなります。
いじめを無くしていくためには、学校・教育委員会、家庭、地域が全力を挙げて取り組まなければいけません。
いじめを無くす、3つのポイントとは?
いじめを無くすポイントは3つ。
「未然防止、早期発見、早期対応」です。
いじめに関する取り組みは、教育環境を充実させる為の計画の「すべての子どもたちの学びの保障」に含まれます。
この「教育環境を充実させるための計画」に沿って、すべての子どもの学ぶ権利を守っていかなければなりません。
しかし学校でいじめがあると、この「学びの保障」が脅かされ、子どもの学ぶ権利と機会を失くします。
いじめは絶対あってはならないのです。
いじめの未然防止・早期発見・早期対応の、主な具体的取り組みとして3つあります。
まず各学校では児童・生徒の異変をすぐに察知できる必要があります。
そのためには、日ごろから児童生徒とコミュニケーションをとり、表情や態度から、時には個人面談や生活ノート等を使って、子どもの実態を把握する努力をします。
2つ目は、年2回の「学級満足度や生徒の意欲を図る検査」や定期的なアンケートを実施して実態を把握すること。
3つめは、職員会議や校内研修を通じて、教職員間の情報共有や対応策を検討することです。
いじめがなかなか無くならない現状と、その背景
このような取り組みを続けてはいますが、依然として大分市内のいじめは、認知されているだけでも、小学校がなんと652件、中学校が183件も有ります。
この学びの保障の項目には、経済的理由などにより就学困難な児童生徒に対する支援、高校生や大学生に対する奨学金制度などがあります。
また不登校等、生徒指導上の課題解決に努めることも、子どもの学ぶ権利を守ることにつながります。
世の中の変化や多様化により、学校に求められるニーズも変化し、役割も増してきています。
しかし実際のところ、学校だけでは、変化や多様化に対応することが難しいことが多くなっています。
本来、安全で安心して学びを共有していくはずの児童・生徒・先生方が苦しみ、悩み、疲弊している現実があります。
現行の計画を検証しながら、社会全体で質の高い学びの場を提供していかなければなりません。