手にした小冊子の裏表紙に、「国歌 君が代」の歌詞(*1)が印刷されていました。「巌(いわお)となりて」の歌詞が、「いはほとなりて」と表記されていました。「いはほ」とはなんぞや?の疑問が湧いてきました。「大きな岩」のことでした。
君が代の歌詞について調べてみました。知らないことがいっぱいありました。いっぱいあったことに驚いています。
〇 君が代は、「古今和歌集(*2)」の中の歌が由来。
〇 「君が代」の「君」は、特定の人物ではなく、身近な人を指すと考えられている。
〇 身近な人の長寿を祈る歌として歌われてきた。
〇 男女の永遠の絆(きずな)を歌った恋の歌という説もある。
〇 国歌としての君が代に2番はないが、明治時代の教科書には4番まで載っている。
〇 鎌倉時代以降、庶民に広まった。長寿を祈る歌、お祝いの歌、さらには恋の歌として、さまざまなお祝いの場面で歌われるようになった。
〇 国歌として歌われるようになったのは1880年(明治13年)から。
〇 戦争中に天皇陛下をたたえる歌として使われたこと、軍国主義の象徴となったことなどから、戦後、GHQ(連合国軍総司令部)が日の丸掲揚と君が代斉唱を禁止した。
〇 1999年(平成11年)、君が代が正式に国歌として制定された。
〇 1999年までは、慣習として、君が代が国歌として歌われていた。
このブログを書きながら、思い出したことがあります。
議員になりたての頃のことです。「入学式・卒業式で、国歌斉唱をしている大分市内の小中学校の数と、していない学校の数を調べるよう」、指示されたことがありました。指示は、残念ながら、いまはお亡くなりになってしまったベテラン先輩議員からでした。当時は、自分で調べればいいのにと、ブツブツ言いながら調べました。
後日、わたしが議員になる少し前、学習指導要領が改訂されていたことを知りました。それまでは、小・中学校の入学式、卒業式は、『国歌を斉唱することが望ましい』とされていました。改訂後は、『国歌を斉唱するよう指導するものとする』となっていました。『斉唱が望ましい』から、『斉唱するよう指導する』に変わっていました。
指示のおかげで、様々なことを学べました。今は、指示ではなくあたたかい指導だったと感謝しています。
(としひさ)
(*1)冊子の裏表紙に掲載されていた、「国歌 君が代」の歌詞
「君が代は 千代に 八千代に さざれ石の いはほとなりて 苔の蒸すまで」
(*2)古今和歌集: 平安時代(794年~1192年ころ)の歌集