保護司に任命されてから20年近く経ちました。接した保護観察(*1)対象者は10人以上だと思います。保護対象期間が終了すると関係書類をすべて保護観察所に返却するので手元では正確な人数は分かりません。対象者の犯罪種別としては性的犯罪の割合が最も多かったように思います。
性的な加害者に接する時、話を持っていく方向を大きく2つに分けています。自分の『性的欲求を抑え込む』か『性的欲求をコントロールする』かです。オトナには前者、思春期と呼ばれる若い子たちには後者とおおむね使い分けています。オトナであれば自分の弱い部分(性的欲求をコントロールできない)に真正面から向き合い、社会的規範に反する場合は力で抑え込むくらいの気持ちで自分の性的不合理に立ち向かって欲しいと思います。まず不合理であることを認識できるか、認識できれば不合理=悪と断定できるか、断定できれば勇気を持って抑え込みことができるか、無理とあきらめずがんばって欲しいと思います。
思春期の子どもたちには性的欲求自体は人としての自然な欲求であること(精神分析学の創始者フロイト博士の著書、他多くの宗教書より)をまずしっかり理解して欲しいと思っています。
(としひさ)
(*1)保護観察:刑務所等の更生施設で行われる施設内の処遇に対し、保護観察は社会の中で処遇を行います。しかし、保護観察対象者の数に比べて、保護観察官の数が圧倒的に少なく、保護観察官が直接一人一人の対象者と接することは困難です。そのため、直接対象者と接触し、生活実態の把握等に当たっているのが保護司です。