恩赦

としひさより

『なぜ、恩赦(おんしゃ)という制度があるのか?』不思議に思ったことがありました。中学生の頃だったと思います。『なぜ、沖縄が日本に復帰すると、罪を犯した人の刑が免除されるのか?』不思議に思ったことがありました。きょう、保護司のハンドブック(更生保護便覧)で、『恩赦』の文字を目にし、『中学生の頃の不思議』が、意識の中に浮かんできました。

ハンドブックには『なぜ恩赦という制度があるのか』については、書かれていませんでした。恩赦をネットで検索してみました。
『恩赦とは、政府が、罪を犯した人の刑を消滅させたり軽くしたりする制度のこと。世界各国で実施されている制度で、日本では奈良時代から導入されていた。大規模な恩赦は、国家の慶弔時に、内閣の決定と天皇の認証を経て行われる。小規模な恩赦は「常時恩赦」といって、毎年30人程度が対象となっている』とありました。

『なぜ恩赦が行われるのか』には、様々な理由が書かれていました。所管庁である法務省保護局の見解としては、『恩赦にはいくつかの役割がありますが、「恩赦は有罪の言い渡しを受けた人にとって、更生の励みとなるもので、再犯防止の効果も期待でき、犯罪のない安全な社会を維持するために重要な役割を果たしている」といえます』とありました。
また、違う記事には『恩赦にあたっては、犯罪被害者やその家族の心情に配慮し、あくまで、現在、社会の中にいる人を対象として、恩赦のほとんどを「復権」に絞りました。復権とは、例えば、交通違反者の国家試験を受ける権利などが回復することで、罰金が返って来るわけでも、免許の取り消しが無効になるわけでもありません。恩赦によって刑務所から出てくるわけではありません。』など、書かれていました。
恩赦が行われる理由と共に、恩赦を行うことに対する賛成、反対、それぞれの立場のご意見も、多数ありました。

中学生の頃の不思議は、不思議ではなくなりましたが、新たに『今後の恩赦のあるべき姿』という課題が浮かんできました。
(としひさ)

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