不信任案

としひさより

兵庫県知事が、議会の全会派・全議員から辞職を要求されたと報じられました。辞職に応じない場合は不信任案が議会に提出されるとも報じられています。

地方自治法では、3分の2以上の議員が出席し、4分の3以上が賛成すれば不信任が成立します(178条)。その場合、首長は不信任の通知を受けてから10日以内に議会を解散することができます。

議会を解散しない場合 ➡10日が経過した時点で失職
議会を解散した場合 ➡解散後初めての議会で、3分の2以上の議員が出席し、過半数が賛成し、再び不信任が成立した場合 ➡失職

議会を解散しない場合は知事選挙だけで済みます。議会を解散した場合、県議選挙と知事選挙の両方が行われる可能性が非常に高くなります。
(議会を解散しない場合)
不信任決議 ➡知事失職 ➡知事選挙
(議会を解散した場合)
不信任決議 ➡知事が県議会を解散 ➡県議会議員選挙 ➡解散後、最初の議会で不信任決議 ➡知事失職 ➡知事選挙

今回、兵庫県議会議員86人全員が辞職要求をしています。1回目の不信任決議には4分の3の賛成が必要ですが、解散後の不信任決議は過半数で成立します。選挙で不信任に反対する議員が当選してきたとしても、賛成議員が44人(86人÷2+1人)も落選し、新たに反対議員が44人も当選してくるとは考えにくい状況です。そうなると県議選に続いて知事選挙があります。

県議会議員選挙も知事選挙も億単位の税金が使われます。
(としひさ)

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