模様替え

としひさより

自宅の、仕事部屋の前に立つと・・・部屋の風景が一変していました。スポンジタイプの、落ち着いた色調のカラーボードが、床一面に敷きつめられています。

もともと仕事部屋は、農機具や米などを貯蔵していた「土蔵」でした。50年ほど前、床と壁を板張りにし、「土蔵」から「部屋」に変身しました。50年たち、床の合板の表面がボロボロに剝がれてきていました。
婦人会の会合から帰ってきた妻に、「どうしたの?」と聞くと、「一家の大黒柱の仕事部屋が、あまりにもみすぼらしくて、申し訳ないので、100均でボードを買ってきて模様替えしました」とのことでした。
100均仕事とは思えない、きれいな部屋になっていました。・・が、妻が、部屋をきれいにしてくれた理由は、「一家の大黒柱の部屋が、あまりにもみすぼらしくて、申し訳ないので」、ではないと思います(多分)。

おそらく、娘の結婚式が近づいてきたのが理由だと思います。
娘の結婚式が、新型コロナウイルス感染症の影響で、去年から今年に延びました。今年の秋には出来そうな状況になってきました。すると、なぜか、妻の草取りの回数が増えてきました。
それとなく理由を聞くと、「娘を、きれいな家から嫁に出したいから」と、笑顔が返ってきました。わたしの仕事部屋がきれいになったのは、多分、その『流れ』に違いないと思いました。が、『一家の大黒柱』という言葉がうれしくて、模様替えの本当の理由は、まだ聞かずにいます。
(としひさ)

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