『僕』

としひさより

自宅近くに、古本屋さんがあります。車で3~4分の距離です。きのう、保護面接(ブログ1.164.5)まで、少し時間が空いたので、掘り出し物はないかと、ちょっと寄ってみました。何冊か、気になる本をパラパラめくると、何冊目かの本に、『僕』の語源は『下僕(げぼく)』という表現がありました。下僕は、『奴隷(どれい)、服従(ふくじゅう)、隷従(れいじゅう)』などが類義語です。
小さいころから普通に使っていた『僕』が、こんな、ネガティブなイメージの言葉が語源だったとは・・「ウソでしょ」と思いました。「僕(私)は誰に『服従』して、自分のことを僕と呼んでいたのだろう」などと、とりとめのない考えが頭をよぎりました。

夜、調べてみました。僕の語源が下僕であることは、間違いないようです。『中国語で僕といえば、これば下僕の意味』とありました。ただ、ネガティブな言葉ではありませんでした。
『漢文の素養のある人間が、手紙などで自分のことをへりくだって「僕」と呼んだのが、最初の使われ方だった。それをまねして書生たちが使い始め、次第に一般化して世間に広まっていった』とありました。自分は、へりくだる=自分を控えめに表現する言葉として、『僕』を正しく使っていたか?頭の中で検証してみました。議会で、日ごろは「私」といっている私が、職員さんにお願いする時は、「僕の机の上に書類を置いておいてください」と言っていました。

「僕」の使い方は間違っていなかったようですが、「私」の使い方は大丈夫か、考えると頭の中がグチャグチャになってきました。
(としひさ)

タイトルとURLをコピーしました