揚げ玉

としひさより

ラジオから『天かす(*1)』という言葉が聞こえてきました。
「 天かすと言わないでください(笑)。揚げ玉(あげだま)と言ってください。わたしの実家はうどん屋で、父親が『店に“カス”は出さない(出しているのは揚げ玉)』と、いつも言っていました 」
ラジオのキャスターが、笑いを含んだ声で共演者にお願いしていました。

夜、家に帰り、台所の棚を見てみました。袋に大きく『天かす』と書いてありました。『天かす』は主に西日本での呼称です。『揚げ玉』は東日本です。違いはないそうです。

ラジオを聞くまで全く意識していませんでしたが、『天かす』の『カス』はフリー百科事典によると『良い部分を取り去ったあとの不要部分。劣等なもの。つまらぬもの』と、ひどい言われかたをしていました。
うどん、そばの具として、わたしには欠かせない素材です。きょうから『揚げ玉』と呼ばせていただきます。
(としひさ)

(*1)天ぷらをあげる時、衣から離れた小さな玉状のもの。

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