山の日

としひさより

中学の時、1年生から3年生まで、全員で雪山に登っていました。毎年です。九州・大分にも雪は降り、積もります。大分市内に積もることは、あまり有りませんが、目指す山は標高1,583m、由布岳。大分県で一番高い山です。別名豊後(ぶんご)富士とも言われています。
登りやすい山で、人気があります。ただ、雪が積もると1カ所だけ難所に変わる場所があります。登山道を半分くらい登ったところだったと思います。高さ1mくらいの岩が行く手を阻んでいます。雪がなければ、くぼみに足をかけ、スッと難なく登れます。雪が降り積もるとツルンと滑って、中々登れません。そこでわたしたち、運動部・体力自慢の3年生の出番となります。

由布岳に向かうバスの中で、アイゼンという登山用具を渡されます。氷や氷のようになった雪の上を歩く時、滑り止めとして靴底に装着します。最初は肩に引っかけて、持って登ります。岩場に着くと靴底に装着し、岩の上に立ち、危なっかしい子たちを次々に引っ張りあげます。ヒーローになったような気分でした。
大分市内からも、遠く由布岳を望むことができます。家の玄関に、山の日の国旗を掲揚しながら、思いは遠く少年時代に飛んでいました。
(としひさ)

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