犬と猫

としひさより

シオン(わが家のワンちゃん、身体の小さいほう)の鳴き声が聞こえました。まるで断末魔の叫び声(*1)のような、悲痛な、か細い鳴き声でした。何事かと立ち上がり、ごみ箱を蹴散らし、スリッパが脱げるのもかまわず、大急ぎで駆け付けました。

シオンがテーブルの脚にはり付け状態になっていました。テーブルの脚にリード(引綱)がグルグル3重4重にも巻き付き、シオンの首も上の方にはさまれ、身動きが取れなくなっていました。どう動いたらこんな巻き付き方になるのか、全く想像ができませんでした。ガチガチに首が締めつけられているので、か細い声しか出せなかったようです。急いでテーブルを少しだけ持ち上げ、巻き付いたリードをテーブルの脚の下から抜き取りました。自由になっても、シオンは何が起こったのか分からないといった様子でキョトンとしています。ケガはしていないようです。

ふと足元を見ると、いつのまにかチョビ(わが家の猫)が来て、ジッとシオンを見ていました。チョビから少し離れたところにもう1匹のネコ、ベルも来ていました。ベルと目が合いました。『シオン、大丈夫ですか』と聞いているような感じに、わたしには見えました。

あんなシオンの悲痛な叫び声を聞けば、ネコは危険を感じて近づかないか、逃げると思っていました。それこそ「駄言(だげん*2)(ブログR4.8.1)だ」、と言われそうです。
(としひさ)

(*1)断末魔(だんまつま)の叫び: 断末魔は、人や動物が苦しみながら死ぬ状況で使う。断末魔の叫びは、非常に苦しい時に叫ぶこと、絶望から叫ぶことなどを意味する表現。(ネット辞書より)
(*2)駄言(だげん): 相手の能力や個性を考えない、先入観、思い込み、偏見、差別による発言。(駄言辞典より)

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