再犯防止

としひさより

刑法犯の認知件数は2015年(平成27年)以降、2021年(令和3年)まで戦後最小を更新し続けていました。2022年にやや増加したものの、全体としては比較的安定した状況にあります。ただ、認知件数が減少に転じた2015年以降、検挙人数の約半数が再犯です。(認知件数17万5,041件 再犯者数8万5,032件 再犯率48.6%)

安心安全なまちづくりをする上で「再犯防止対策の充実が重要な課題」と言われています。法務省が行ったアンケートでは「もう二度と犯罪はしない」と回答した人は84.9%です。実際には出所後5年以内で3人に一人が、10年以内では半数近くが刑務所に戻っています。

再犯理由はさまざまです。
・住むところがない・仕事がない・高齢・相談相手がいない
「仕事がない」については、無職の保護観察対象者の再犯率は有職者の約2.6倍になっています。仕事につきやすいように『協力雇用主』という制度があります。協力雇用主とは、刑務所出所者等を、その事情を理解したうえで雇用し、自立や社会復帰に協力していただける民間事業主の方々のことです。全国で約2万社の事業主の方々にご協力いただいております。(ブログR3.4.11
また、受刑者の再入率は、「保護司等による面接等が行われている仮釈放者」と、「それらが行われていない満期釈放者」では大きな差があります。(5年以内の再入率:仮釈放30.1% 満期釈放等46.9% 10年以内の再入率:仮釈放35.6% 満期釈放等55.2%)
(全国保護司連盟HP他より抜粋)

保護司(*1)という仕事の大事さを改めて感じています。
(としひさ)

(*1)保護司: 保護観察官の職務を補佐する公務員。少年院仮退院者、仮出所者等の更生を援助する。非常勤国家公務員だが、無給で、実費の全部または一部を支給される。少年院仮退院者、仮出所者、保護観察付きの執行猶予者等と定期的に面接を行い、更生するための約束事を守るように指導し、アドバイスや就労のサポートを行う。(ブログR3.1.16より)

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