おぼっぱん

としひさより

きょうは土曜日です。仕事部屋で議案書を見ていると、昼頃、妻から声が掛かりました。「新しくご飯を炊いたので、『おぼっぱん』お願いします」と言っています。
「は~い」と返事をし、仕事を中断して、飛んで行きました。

我が家では、仏壇にお供えするご飯は『おっぱん』と呼んでいます。一般的には『おっぱん(お仏飯)』と言うようです。わたしが物心ついた時から、ずっと『おぼっぱん』でした。試しに、パソコンで『おぼっぱん』と打ち、変換キーを押してみました。『尾没パン』にしかなりませんでした。グーグルでは、『おぼっぱん』と打つと、ちゃんと『お仏飯(おぶっぱん)』が出てきます。改めて文明の利器の賢さに、「ほぉ~すごいな」と感心してしまいました。
そのおかげで、一つ勉強になったことがあります。出てきた画面に、『仏さまやご先祖様がご飯を食べるわけではありません。お供えしているのは「ご飯の湯気」です。』と書いてありました。ご飯そのものを召し上がるとばかり思っていました。

また、次のような文章もありました。『・・どうして仏壇にご飯をお供えするかご存じですか?毎日何気なくお供えをしている方もいるかもしれませんが・・・』と書かれていました。ドキッとしました。「自分のことを言われている」と思いました。
『仏壇のお供え物は、ご先祖様のご飯という意味だけではなく、生きている家族が、今日も飢えずにいられることへの感謝を、形にしたもの』なのだそうです。

議案書を広げる前に、仏壇のある部屋へ行き、仏壇の前に座り、「ありがとうございます」を10回唱えてから、改めて仕事部屋に戻りました。
(としひさ)

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