ご近所の方から、「庭に咲いていた花だけど、よかったらご仏前にお供えして下さい」と、色とりどりの花をいただきました。有難く、お供えさせていただきました。樒(シキミ)の葉の緑だけだった仏壇が、豊かないろどりに変わりました。同じ仏教でも、花は供えない宗派もあるそうです。
その話を妻にすると、妻から、なんと、驚くべき事実を聞かされました。わたしが何十年も仏壇にお供えしてきたシキミの木は、「本来は“墓”にお供えする木だ」と妻は教えられたと言うのです。一瞬、ポッカーンとしました。そんなことがあるか、と思いました。『仏壇はシキミ』『神棚はサカキ』が、わたしの常識です。すぐに菩提寺の和尚さんに電話で確認してくれ、と頼みました。
すぐに和尚さんから返事が来ました。「仏壇のお供えは、本来は花ですが、夏で、日持ちも悪いので、花でもシキミでもヒサカキでも、気にしなくていいですよ」とのことでした。信じられない気持ちでした。おおらかな菩提寺で良かったと思いました。
わたしの常識がひっくり返されました。
なぜか、『議員には常識でも議員以外の人から見れば非常識』という文章が頭に浮かびました。
(としひさ)